今日のネタ帳

悪ふざけの話中心です。笑っていただければ幸いです。

子曰く、辞は達するのみ~「失礼クリエイター」に負けるな!

先日、『「取り急ぎお礼まで」というメールは失礼』というツイートを見かけて日曜日の朝から憂鬱になってしまった。
「〇〇って失礼って知ってましたか?正しいマナーは△△」みたいな思いつきと聞きかじり読みかじりでテキトーなエセ・ビジネス・マナーをでっちあげて人に押し付ける人を「失礼クリエイター」と呼ぶ。本当にこうした「失礼クリエイター」は日本の害悪である。
こうした「失礼クリエイター」の跳梁跋扈が日本の生産性を落としている。
 
一番罪深いのはこうした「失礼クリエイター」を呼んで「マナー講座」とかやらせている経営者たちだ。
メシのタネになるから「失礼クリエイター」達は調子に乗ってどんどん「失礼」をクリエイトし、日本の生産性を落とし、息の詰まる生きづらい国にしてゆくのだ。
 
あなたが受け取るメールが時候の挨拶から始まる内容スカスカだらだらした導入部から始まり、もってまわって盛りまくった美辞麗句の果てになにが言いたいか分からない意味不明なのも「失礼クリエイター」のせい。
あなたの思考力と時間は「失礼クリエイター」のクリエイトした失礼によって盗まれているのである。
 
もちろん、適度で自然なマナーは素晴らしいものだ。マナーは社会の「潤滑油」である。
だが「失礼クリエイター」たちが質の悪いインチキな「油」を次々と作り出すために、ビジネスの歯車がガチガチになって回らなくなっているのが今の日本だ。
ぼくが「失礼クリエイター」に腹立つのは、本来みんなが気持ちよく暮らすためのマナーを使って世の中に「呪い」を撒き散らすから。
「◯◯は失礼」と彼らが新たな失礼をクリエイトするたびに、不幸になる人が増えていく。「◯◯って失礼だよ」とか影響されて言い出すヤツが出てくる。
 
「とりいそぎお礼までは失礼」という件のツイートは、学生に向けてのものであった。
学生の本分は勉強だ。
研究者の本分は研究で、ビジネスマンの本分はビジネスです。
医者の本分は患者を治すことで、役人の本分は政策立案や実行です。
おかしな「失礼」をクリエイトしてそれらの本分に振り分けるべき時間と思考力を奪うものこそが、一番「失礼」ではないか。
 
子曰く、「辞は達するのみ」。
礼を重んじ仁を説いた孔子はそう言っている。
辞、すなわち文章は、意味が相手に通じる=達するのが一番だ、という意味だ(論語 衛霊公編。現代語訳は齋藤孝論語ちくま文庫2016年 p.364を参考にした)。
巧言令色少なし仁ともいうし、今こそ「失礼クリエイター」に負けず、論語に学ぶべき時ではないだろうか。
 
電車の車内広告や雑誌の見出しをみると分かる。現代日本では消費者の「恥の感覚」や「不安」や「コンプレックス」をうまく刺激するのが手っ取り早くお金稼げるのだろう。
でもそんな国には未来は無い。 だからおかしな「ニセモノ・ビジネスマナー」は早めに駆逐して、風通しのよい社会にしましょう。
 
 
 
そんなことを怒りにまかせてtwitterで書いたら取引先からメールが来た。
印象深かったので下記に引用する。
<おいっす!
なんかtwitterみたけど、「失礼クリエイター」とかってマヂウケル。
お怒りMAX、激おこぷんぷん丸的な?ワカルー
ビジネスマナーとかマジ意味ないよね?

 てゆうかコロナ禍でマヂつらたん、納期無理なんだけどシクヨロ~

仕事はやれたらやるマンです!>

 
何事にも程度というものがある。
3分診療時代の長生きできる 受診のコツ45

3分診療時代の長生きできる 受診のコツ45