「あれから◯年?もうそんなにか。人の時間は早いね。 前に会ったのは◯年前?さすがにそれは嘘だよ。前に会ったのは去年だよ」
みたいな人間とのやりとりはあれだけ生きていればさんざんやってもう十分わかってるはずだから、あれきっとギャグとしてやってる可能性あるな、フリーレンも黒柳徹子も。
熊の駆除をした役所にクレームを入れる電話がくるという。
そうした電話対応では、語尾に「クマ」をつけてみたらよいと思う。
「ご意見しっかり伺いましたクマ」
「関係部署と協議を進めていきますクマ」
「これからもよろしくお願いしますクマ」
「クマ?」
クレーム入れるくらいクマが好きなんだから喜んでくれると思うクマ。
「プリングルスって、こんなに小さかったっけ?」
久しぶりに巡りあったプリングルスを前に、ぼくは戸惑った。記憶の中にある彼の姿は、もっと大きく頼もしかったはずだ。
まるで彼の母国、アメリカのように。
しばし考えて気がついた。
プリングルスが小さくなったんじゃない。ぼくが大きくなったのだ。
子どものころ遊んだ小学校の校庭はあんなに広かったのに、大人になって母校を訪れると思った以上に小さくて驚くことがある。子どもの頃には、自分の身の回りはとてつもなく広く大きく見える。
子どもの頃見ていたアニメでも、サッカーグラウンドは地平線の彼方まで広がり、高々と宙に舞った主人公は、サッカーボールとともに1週間宙に浮いていた。
プリングルスが小さくなったんじゃない、ぼくが大きくなったんだ。知らないうちに。 そう思ったらなんだか誇らしくて、思わず胸を張って顔を上げた。
そこには真夏の真っ青な空が、あの頃と同じように静かに広がっていた。
-完-
自宅の前がジョギングや散歩する人のたまり場となってしまい早朝からおしゃべりの声で安眠を妨げられる場合、自宅の前に定期的に花束や缶コーヒー、タバコやお菓子をお供えして「どうか安らかに眠らせてください」と貼り紙をしておくと勝手に勘違いしてたまり場じゃなくなるというおばあちゃんの知恵。
【おまけ】
「いまだ我々は互いに憎しみ合っているし何も解決していないが、ミスタープライムミニスターの顔を立てて1年間の停戦に合意する」 「1年?十分です!どうせボクお飾りでしょ?すぐ交代させられちゃうし、1年停戦してくれれば十分ですよ!サンキューベリマッチ!」
(帰国後) 「総理!停戦交渉お見事でした! 国民の間でも“総理は英雄!何年でも総理やって欲しい”と支持率爆上げです。 我々もお支えしますので、1年後もまた停戦交渉を」 「え〜、またやるの〜?! もう停戦交渉は、こりごりだぁ〜!」 (fin.)